東濃桧と木曽桧と尾州桧の違いについて

神棚の比較 東濃桧と尾州桧

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ヒノキを語る前にヒノキにはいくつかの種類があります。
神棚製作の現場では大きく分けて3種類のヒノキを使います。
スノコなどで使う桧はこれらの桧ではないことが多く、節目の含まれている部分は神棚では使いません。
建材で使うヒノキなどは節目があっても壁で隠れますので工芸品で使うヒノキではないので違うものということを知っておいてください。
名前を聞いたことがあるヒノキも含まれていると思います、また、初めて聞くヒノキの名前という人もいることでしょう。

1.東濃桧
2.木曽桧
3.尾州桧

東濃桧
樹齢で言うと70年前後~80年ぐらいのものを使いますので、植樹林としても若い素材でなおかつ細い桧になります。
細いため柾目の切り出しができないので板目で使うことになります。
入手の点、加工の点で木工素材としては広く流通しているので、製品安価で生産しやすいのも特徴です。
神棚製作の場合には大量生産に向いているので量販店向けで作ることが多いはずです。

木曽桧
樹齢で言うと250年~300年ぐらいのものを言います、ただ、「木曽ひのき」というのは商標登録されている商品なので木曽桧とは違うものになります。
極めが細かく、香りも良く、難点としては高価であるため一般に切り出して販売をするより、業者が希望の部分を指定して買い付けるのが主流のため入手が難しい素材でもあります。
神棚でも多く使われますが価格面で安いものはありません。
太めの木になるので柾目も取りやすい面もありますが、柾目の桧になると素材そのもの価格が跳ね上がります。
棚板などで一枚物を使う場合にはかなりの金額になってしまうので、接ぎ木という手法で何枚かつなぎ合わせて作ることも多々あります。

尾州桧
樹齢で言うと300年~ぐらいのものを言います、木曽桧の樹齢が多い版という言い方がわかりやすいと思います。
木曽桧よりさらに上という位置づけになりますが、呼び名の知名度としては木曽桧のほうが口にする機会があるのではないでしょうか。
主に業者の間では「びしゅう」のほうが口にする機会があるかもしれません。
木曽にしても尾州にしても地域を指します。
尾州は古称なので尾州藩から取ってあります、その後、尾張藩となりますので、尾州の尾は尾張の尾ということです。


それでは代表的な東濃桧の神棚と尾州桧の神棚を比べてみましょう。

東濃桧の神棚

柾目が取れないこともありますが扉などで左右対称の素材で作ることはできません。
そのためバラバラ感があります。
しかし、価格面では安く作れますので一般に入手がしやすいと思います、そのため数を多く販売することを目的としている量販店、ホームセンターなどで販売される傾向があります。
屋根でも、高欄部分、千木、幕板、袖など全てについて統一感がありません。
しかし、これはこれでしかたがないことですので製品が悪いということにはなりません。
複数台並べたときには全ての神棚の印象がそれぞれ違うものになります。
ただ、普通は1台だけのことが多いので気にならないかもしれません。
神棚のみならず三宝などにおいても木目の揃わない製品となります。



尾州桧の神棚

素材の統一性がありますので扉、屋根、幕板、高欄、千木などどの部分をでも綺麗な神棚であると思います。
しかし、高価になりやすいので、一般的に東濃桧の3倍ぐらいの値段になってしまいます。
尾州桧(木曽桧)の神棚は何台並べても同じような印象になります。
同様に三宝なども同じことが言えます。





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